陽健美堂アロエ通信

Vol.32 肥満とダイエット(6)

身体活動とエネルギー代謝

肥満の原因はカロリーの摂り過ぎが大きな要因と言いましたが、三大栄養素の摂取カロリーは一般的に、各栄養素1g当りの熱エネルギーは炭水化物で4kcal、脂肪で9kcal、たんぱく質では4kcalと言われています。

一方、一日当りの総エネルギー消費量は個人差が大きいものの、割合は大きく分けると基礎代謝量が約60%、食事誘発性熱産生約10%、身体活動量約30%と言われています。

また、基礎代謝量は体格によって決まり、食事誘発性熱産生は食事摂取量に依存するため、個人での変動は余り大きくない事から、総エネルギー消費量が多いか少ないかは身体活動量によって左右されます。

身体活動によるエネルギー消費は、運動によるものと家事など日常生活における身体活動によるものの、大きく二つに分けられます。

身体活動量に占める両者の割合は、運動を習慣的に行なっているかどうかによりますが、ただし運動を習慣的に行なっていなくても、畑仕事や家事などによる身体活動が多い人もいますので、一概に運動を習慣化している人の方が身体活動量が多いと言うわけでも無いようです。

出典:厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト

前述のとおり、個人差はありますが、身体活動によって消費するエネルギー量の平均は約30%でも、肥満の人とそうでない人を比べると、肥満者は歩行なども含めた立ったままの活動時間が、平均で1日約150分も少なかったと言う報告があります。

つまり、なるべく座ったままの時間を減らして、家事などの日常活動を積極的に行なう事も、肥満予防のキーポイントと言えます。

さらに、一般的に加齢に伴って基礎代謝量は低下しますが、その主な理由として筋肉などによる脂肪の消費量の低下があげられます。

この事は活動時のエネルギー代謝量が低くなることにも繋がりますので、結果的に一日の総エネルギー消費量も加齢に伴い低下していきます。

有酸素性エネルギー代謝

私たちの身体の中では、エネルギー源となるアデノシン三リン酸(ATP)がミトコンドリアによって作り出され、そのATPが分解されることにより生産されるエネルギーを利用して、生命を維持しています。

骨格筋においては、ATPを分解して出来るエネルギーを利用して筋収縮を行い、それにより身体を動かしたり運動を行ったりしています。

また、細胞や組織で作るATP量には限りがあるため、いくつかの経路によりATPを生成する機能があり、それを無酸素性エネルギー代謝(クレアチンリン酸系や解糖系)と有酸素性エネルギー代謝と言うそうです。

有酸素性エネルギー代謝は、主にミトコンドリア内で行われ、グルコース(ブドウ糖)や脂肪酸に多くのアミノ酸は代謝を繰り返し、そこで大量のATPが産生されます。
この生合成の過程で酸素を必要とするため、有酸素性エネルギー代謝と呼ばれています。

運動時には運動強度や運動時間により、無酸素性エネルギー代謝と有酸素性エネルギー代謝が、シーソーの関係でエネルギー源を供給しているそうです。

無酸素性エネルギー代謝では、グルコースが主なエネルギー源として利用され、有酸素性エネルギー代謝では、脂肪酸が主なエネルギー源として利用されます。

そして、1回の身体活動で消費されるエネルギー量は、体格、活動強度、活動時間によって決まり、体格の大きい人が、高い強度で長時間行うほど、エネルギー消費量は多くなります。

また、身体活動中にエネルギー源として使われる糖と脂肪の割合は強度によって変化し、強度が低いと脂肪を使う割合が増え、強度が高いと糖を使う割合が増えますが、活動後も身体を回復させるために代謝活動は続いています。

これは軽い運動の方が脂肪を多く消費するように感じますが、高い強度で身体活動を行なった後は、糖分が減った分より多くの脂肪が使われるので、活動中だけで無くその後の回復時に多くの脂肪を消費するので、出来るだけ強い運動をすることが、ダイエットに効果があります。

次巻から、いよいよ本題のダイエットのための運動方法について考えて行きたいと思っていますので、宜しくお願いします。